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2008.02.01
beauty in the eye of the beholder
某さまの小説を読んでいたら、
発想の元が稲垣足穂の小説だと知って、
後日近所の古本屋に行ったら運良く「A感覚とV感覚」を売っていたものだから、
買って読んでみたところ、
久々に鳥肌がたつような思いをした。
少々危ない内容になっております。
咲の何を知っても決して退かないと言うお心の広い方だけご覧下さい。
発想の元が稲垣足穂の小説だと知って、
後日近所の古本屋に行ったら運良く「A感覚とV感覚」を売っていたものだから、
買って読んでみたところ、
久々に鳥肌がたつような思いをした。
少々危ない内容になっております。
咲の何を知っても決して退かないと言うお心の広い方だけご覧下さい。
嫌悪感と、憧れがない交ぜになったような。
表現の仕方や、文章の構造に少し厭なものを感じるのだけれど、
それ以上に自分の深いところにある情感を揺さぶるそれが羨ましい。
『WC』なんか、特にそう。
最初の三行で吐きたくなるくらいの嫌悪を感じて、
それでも「汚いもの」、「下品なもの」をそれとは感じさせないくらいに美しい
比喩を使って、それでも話の生々しさを損なわず書くものだから、
ついつい最後まで読んでしまった。
...その間中汲み取りトイレの臭いや、
アレのいやにリアルな外見とかを思い出しながら読んでいたのだけれど。
それ以上に何が厭って、彼の云う事が全く持って正解だという事。
すなわち、私は排泄行為や汚物に口で言う程の嫌悪を抱いていない事。
無意識のうちで、私は多分最も自然な本能の一部として排泄行為を肯定している。
幼児が「うんこ」という言葉に以上に興味を示す状態と同じ事、
とでも言いますか。いくら理性的な人間の皮を被っても、中身は同じ。
...なんか深層心理とか、フロイトっぽい話になってしまったけれど。
別にフロイトも好きではないのだけれど、この文章とあわせて力説されると否定できない。
自分の醜さを提示された気になるから、厭だ。
もう一つ足穂氏の文章を読んでいるうちに認識させられたのは、
自分の中の変態性、もしくは偏執癖の様なもの。
『夢がしゃがんでいる』の中で、語り部が下級生の少年の後を付いて行くくだりがある。
先方の交互に踏み出される後姿のズボンの上部に、Tの字の皺が出来て、
それが足の運びにつれて(よじれて形をつくる)のを見ながら、あとをつけてきたのでした。
本当に厭な話、これを読んだ時、「ああ、同じ感覚の人が居る」って思った。
その後彼は、下級生の 格好良い靴の踵のところ を見ながら後を付いていくのだけど、
妙なディテールに対するマイナーなフェティシズムの様なこだわりが
自分と類似していたから、なんとなく薄ら寒い思いをした。
ある人が真っ白い薄手のパーカーを着て俯いた時に見えた、
首から背骨のラインが綺麗だと思ったこと、
無心にペンを指先で回転させる時にシャツの袖口から覗いた手首の形が良かったこと、
絶対に認めたくない、口外したら最後絶対に変態扱いされるような、
そんな妙な感覚を文章の中に滑り込ませてしまえる彼が羨ましい。
...羨ましいといったところで、私なんかがつらつら書いている乱文を、
故人の足穂氏が知る事はないのだけれど。
結局何の話って、
どんな情感であれ読み手の強い思いを揺さぶれる作品は素敵だって話。
表現の仕方や、文章の構造に少し厭なものを感じるのだけれど、
それ以上に自分の深いところにある情感を揺さぶるそれが羨ましい。
『WC』なんか、特にそう。
最初の三行で吐きたくなるくらいの嫌悪を感じて、
それでも「汚いもの」、「下品なもの」をそれとは感じさせないくらいに美しい
比喩を使って、それでも話の生々しさを損なわず書くものだから、
ついつい最後まで読んでしまった。
...その間中汲み取りトイレの臭いや、
アレのいやにリアルな外見とかを思い出しながら読んでいたのだけれど。
それ以上に何が厭って、彼の云う事が全く持って正解だという事。
すなわち、私は排泄行為や汚物に口で言う程の嫌悪を抱いていない事。
無意識のうちで、私は多分最も自然な本能の一部として排泄行為を肯定している。
幼児が「うんこ」という言葉に以上に興味を示す状態と同じ事、
とでも言いますか。いくら理性的な人間の皮を被っても、中身は同じ。
...なんか深層心理とか、フロイトっぽい話になってしまったけれど。
別にフロイトも好きではないのだけれど、この文章とあわせて力説されると否定できない。
自分の醜さを提示された気になるから、厭だ。
もう一つ足穂氏の文章を読んでいるうちに認識させられたのは、
自分の中の変態性、もしくは偏執癖の様なもの。
『夢がしゃがんでいる』の中で、語り部が下級生の少年の後を付いて行くくだりがある。
先方の交互に踏み出される後姿のズボンの上部に、Tの字の皺が出来て、
それが足の運びにつれて(よじれて形をつくる)のを見ながら、あとをつけてきたのでした。
本当に厭な話、これを読んだ時、「ああ、同じ感覚の人が居る」って思った。
その後彼は、下級生の 格好良い靴の踵のところ を見ながら後を付いていくのだけど、
妙なディテールに対するマイナーなフェティシズムの様なこだわりが
自分と類似していたから、なんとなく薄ら寒い思いをした。
ある人が真っ白い薄手のパーカーを着て俯いた時に見えた、
首から背骨のラインが綺麗だと思ったこと、
無心にペンを指先で回転させる時にシャツの袖口から覗いた手首の形が良かったこと、
絶対に認めたくない、口外したら最後絶対に変態扱いされるような、
そんな妙な感覚を文章の中に滑り込ませてしまえる彼が羨ましい。
...羨ましいといったところで、私なんかがつらつら書いている乱文を、
故人の足穂氏が知る事はないのだけれど。
結局何の話って、
どんな情感であれ読み手の強い思いを揺さぶれる作品は素敵だって話。
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